2014年6月17日火曜日

縦書為替印‐東京市内の支局その3  新発見!両国郵便支局月II H

DDos攻撃を受けたeoさんは、トラフィック負荷半減のため10分間隔くらいでサーバに繋げたり切ったりしておられるようです。
原始的な方法ながら実に確実で、利用者をいらいらさせる絶好の手法かと…。

本日は東京市内支局の3リーフ目、麻布・両国・本所です。

明治22年度の為替取扱実績は、全国平均で1局・支局当たり2.2件/毎時でした。
これに対し東京監督区内の実績は、1局・支局当たり9.7件/毎時でした。 
 
          
もちろん平均の値ですから、これより忙しい局や支局も当然あったはずです。
平均値そのままでも、5分ごとに為替の受払を求めるお客さんが窓口に来たことになります。
まさに「行列のできる」為替窓口!

為替取扱所の設置に躍起になったのも無理ありません。
このデータの詳細は、後日為替取扱所のリーフを御覧いただく際に縷々申し上げる予定ですが、それだけ印顆の磨滅も早く、常に最新流行のタイプを常備していた支局も少なくなかったようです。

麻布支局は切手への押印が開始された明治234月には既に大型印は無く、年II H を使用しています。

これに対し、市街から少し外れた両国やその向う河岸 ― 本所などは業務量も比較的少なかったのか、大型印が残っています。

両国支局は、なぜか厄介な印影が多く、このあと明治34年に登場する丸二型日付印でも郵便電信取扱所時代のものは入手に苦労しています。

その両国支局で、大変なものを手に入れてしまっています。
この支局が郵電合併で「郵便電信支局」となるのは明治2781日。

局種の改定までおとなしく年II H を使っているかと思いきや、さっさと月II H を誂えて半年も経たないうちに郵電支局に衣替えしたようです。

縦書の大家猪野さんがウェブで予言されておられたと記憶していますが、正に的中です。
そして、これは現在のところユニークアイテムです。

 

下辺にシザーが入っているとは言え鮮明な消印で満足していましたが、こうしてスキャナ画像を眺めてみると右上に小さな裂けが入っていました。
昨年(2013年)の1月eBayで$11.50でした。売り手はstejlgabetさん。
デンマークの方ですが、明治期の面白い消印を時々出品してくれています。

では、リーフの全体画像です。
 

【自己評】 両国の月II Kが未集ですがそのうちに手に入るでしょう ―と楽観しています。
それよりも、本所の「所」字体違いに目が行くようになったのは、自分でも成長したなと思っています。(還暦過ぎて「成長」も無いやろ~)
集め始めは、タイプ違いを手に入れることだけしか関心がありませんでした。
それでも、先達の方々から御覧になれば、「まだまだ」ということでしょうが…。

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