2014年7月4日金曜日

縦書為替印‐東京市内の為替取扱所(1)

昨日の投稿で御覧いただきましたとおり、東京市内の為替取扱件数は日本一です。

振出件数に比べて払渡件数が大きいことにお気づきいただけましたでしょうか。

東京監督区(東京と埼玉)は、とんでもない輸出超過=貿易黒字国でした。
忙しさを表すための統計ですので金額を書いていませんが、
明治22年度の為替振出金額は1,016,910
         為替払渡金額は3,131,233
です。
トリプルスコアです。

振り出された為替の主な送り主は関八州とその近傍の一次問屋、東京で換金された為替の送り主は全国(とりわけ上方)の二次、三次問屋と想像できます。

この明治23年度でこそ1,000余りの取扱局しかありませんでしたが、それでも銀行に比べればユニバーサルサービスとしてダントツでした。

手元に明治28年度の銀行の資料があります。(銀行総覧 明治28630日現在)

全国で950行 支店・営業所・出張所等の総数502店舗   計1,452店舗   です。
為替を取り扱かう郵便局所数は、同年度末で            2,495局所   です。

銀行は今でいう地方銀行が多く、本店一店舗だけの営業も少なからず ― との次第でした。
中には、この翌年合名会社茂木商店(=後の松坂屋)とともにその金融部門を独立させて設立された茂木銀行のような銀行もかなりあったと思われます。

「花の東京の為替取扱所」でした。

それでも局に比べて消長は激しく、移転や改称、閉鎖・再開を繰り返しています。
今のコンビニみたいなもんですな。

リーフです。
移転改称など、可能な限りその消長を記録し、併せて所名表示のタイプ違いを時代順に並べるようにしています。
 
【自己評】 縦書きを集め始めたころは教科書に載っている沢山の表示バリエーションを見て、「こんなにたくさん集められるのだろうか」と心細い思いでした。

一枚、また一枚と集まって行くうちに急に勢いづいてイッキに沢山入手できたリと山あり谷あり、
え~ィめんどくせェー まとめてやっちめェ ―!
あえてリーフにブランクを拵えることで、最難関にも挑戦してやろうという思いが湧いてきました。

郵便電信受取所が難しいのは先刻承知。やれるとこまでやってみようと思っています。

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